コーヒー豆の種類一覧!産地や特徴で選ぶ好みの一杯

数多くのコーヒー豆の種類の中から、自分好みの一杯を見つけるのは楽しいものですが、いざ選ぶとなると迷ってしまいますよね。
人気の銘柄や名前は聞くけれど、それぞれの特徴や産地による違い、さらにはランクの基準までは詳しくないという方も多いのではないでしょうか。
例えば、主流であるアラビカ種とは何か、コーヒー豆の世界三大品種は?といった基本的な疑問から、コーヒー豆のおすすめ品種は?、日本人が好きなコーヒー豆は?といった具体的な選び方、さらにはグアテマラとキリマンジャロの違いは何ですか?といった細かい疑問まで、この記事でスッキリ解決します。
奥深いコーヒーの世界を覗いて、あなただけのお気に入りを見つける旅に出かけましょう。

この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。

この記事でわかること
  • コーヒー豆の基本的な品種や産地による特徴がわかる
  • 代表的な銘柄の名前やランク付けの基準を理解できる
  • 自分好みのコーヒー豆を見つけるためのヒントが得られる
  • 人気の種類や具体的な銘柄の違いを比較できる
目次

まずは基本から!コーヒー豆の種類の基礎知識

まずは基本から!コーヒー豆の種類の基礎知識
Coffee Mag イメージ
  • コーヒー豆の世界三大品種は?
  • 主流の品種アラビカについて
  • コーヒー豆は産地で味が決まる
  • 代表的なコーヒー豆の名前一覧
  • 銘柄ごとの特徴を知ろう
  • コーヒー豆のランクはどう決まる?

コーヒー豆の世界三大品種は?

コーヒー豆の世界三大品種は?
Coffee Mag イメージ

世界で流通しているコーヒー豆は、主に「アラビカ種」「ロブスタ種」「リベリカ種」という3つの品種に分類されます。
これらは「三大原種」と呼ばれており、それぞれが異なる個性を持っています。

アラビカ種

現在、世界で生産されているコーヒー豆の約60%を占めるのがアラビカ種です。
エチオピアが原産とされ、香り高く、豊かな酸味と甘みが特徴です。
風味のバリエーションが非常に多彩で、私たちがスペシャルティコーヒーとして楽しむ豆のほとんどがこのアラビカ種にあたります。
一方で、栽培が難しいデリケートな品種でもあります。
標高1,000〜2,000メートルの高地で、年間を通じて温暖な気候と適度な降雨量がなければ育ちません。
また、病害虫、特に「さび病」に弱いという弱点も抱えています。
その繊細さゆえに、他の品種より価格は高くなる傾向にあります。

ロブスタ種

アラビカ種に次いで生産量が多いのがロブスタ種で、全体の約30〜40%を占めます。
アフリカのコンゴが原産と言われています。その名前(Robust=頑丈な)が示す通り、病害虫に強く、高温多湿な低地でも栽培が可能です。
味わいの特徴は、麦を煎ったような独特の香ばしさと、強い苦味、そしてどっしりとしたコクです。
|アラビカ種に比べて酸味はほとんど感じられません。
また、カフェインの含有量がアラビカ種の約2倍と多いのも大きな特徴です。
その力強い風味から、主にインスタントコーヒーや缶コーヒーの原料、あるいはエスプレッソのブレンドに力強さとクレマ(泡)を加える目的で使われます。

リベリカ種

リベリカ種は、西アフリカのリベリアが原産の品種です。
世界全体の生産量に占める割合は1%未満と非常に少なく、希少な存在です。
低地での栽培が可能で、乾燥にも強いという特徴を持っています。
風味は個性的で、他の2種とは一線を画します。
独特の強い香りと、ややスモーキーで土っぽいフレーバーがあると表現されることがあります。
この個性的な味わいから、主にアフリカの一部やアジアの国々で国内消費されることが多く、国際市場で見かける機会は滅多にありません。

主流の品種アラビカについて

主流の品種アラビカについて
Coffee Mag イメージ

現在、スペシャルティコーヒーの世界で中心的な役割を担っているのがアラビカ種です。
その魅力は、なんといっても複雑で奥深い風味と、華やかな香りにあります。
酸味、甘味、苦味、コクといった味わいの要素が絶妙なバランスを保ち、飲む人を魅了します。

アラビカ種は、一つの品種でありながら、さらに多くの下位品種(栽培品種)に分かれています。
これらは、原種に近いとされる「ティピカ」や、その突然変異種である「ブルボン」を祖先として、世界各地で派生していきました。

ティピカ種

最も古くからある原種に近い品種の一つで、「典型的な」という意味を持ちます。
上品でクリーンな酸味と、花のような甘い香りが特徴です。
非常に優れた風味を持つ一方で、生産性が低く、病害虫に弱いという繊細さも併せ持ちます。
ブルーマウンテンやコナといった高級銘柄の多くが、このティピカ種に属します。

ブルボン種

インド洋に浮かぶブルボン島(現在のレユニオン島)で発見された、ティピカ種の突然変異種です。
ティピカ種に比べて収穫量が多く、より濃厚な甘みとコク、そして果実のような豊かな風味を持つとされています。
ブラジルや中南米の多くの国で栽培されており、高品質なコーヒーの代名詞的な存在です。

ゲイシャ種

近年、スペシャルティコーヒーの世界で最も注目を集めている品種がゲイシャ種です。
エチオピアのゲシャ村が起源とされ、パナマの農園で見出されたことで世界的な名声を得ました。
ジャスミンの花や柑橘類、トロピカルフルーツを思わせる、他の品種とは一線を画す圧倒的な香りと、クリーンで複雑な味わいが特徴です。
その希少性と卓越した品質から、オークションでは非常に高値で取引されます。

これらの他にも、カトゥーラ、ムンドノーボ、カツアイなど、数多くの品種が存在し、それぞれが独自の風味を生み出しています。

コーヒー豆は産地で味が決まる

コーヒー豆は産地で味が決まる
Coffee Mag イメージ

コーヒー豆の味わいを決定づける大きな要因の一つが「産地」です。
赤道を挟んで北緯25度から南緯25度の間に広がる「コーヒーベルト」と呼ばれる地域で、世界中のコーヒーが生産されています。
このベルト地帯に位置する国々の気候、土壌、標高、精製方法といった栽培環境の違いが、コーヒー豆に個性豊かな風味をもたらします。

産地は大きく3つのエリアに分けられ、それぞれに味わいの傾向が見られます。

中南米エリア

ブラジル、コロンビア、グアテマラなどが代表的な生産国です。
このエリアのコーヒーは、ナッツのような香ばしさやチョコレートのような甘みを持ち、酸味と苦味のバランスが取れたクリアな味わいのものが多く見られます。
クセが少なくマイルドな口当たりのものが多いため、ブレンドコーヒーのベースとしても広く使われています。

アフリカエリア

エチオピア、タンザニア(キリマンジャロ)、ケニアなどが有名です。
コーヒー発祥の地とされるエチオピアを筆頭に、個性的なコーヒーが多く生産されています。
果実を思わせるフルーティーで華やかな酸味と、花のようなフローラルな香り、スパイスのような複雑な風味が特徴です。
他のエリアにはない、明るく vibrant な味わいを楽しめます。

アジア・太平洋エリア

インドネシア、ベトナム、パプアニューギニアなどが主な生産国です。
このエリアのコーヒーは、ハーブやスパイスを思わせる独特の香りと、大地のようなアーシーな風味が特徴です。
どっしりとした重厚なコクと、穏やかな酸味、力強い苦味を持つものが多く、個性的な味わいを好む方に人気があります。

これらの傾向はあくまで大まかなもので、同じ国の中でも農園や精製方法によって味わいは大きく異なります。
しかし、産地ごとの大まかな特徴を知っておくことは、自分の好みに合ったコーヒー豆を探す上で非常に役立つ指針となります。

代表的なコーヒー豆の名前一覧

代表的なコーヒー豆の名前一覧
Coffee Mag イメージ

世界中には数え切れないほどのコーヒー豆の銘柄が存在します。
ここでは、日本でも特に知名度が高く、コーヒーショップなどでよく見かける代表的な銘柄をいくつかご紹介します。
これらの名前は、生産されている国や地域、山の名前などに由来しています。

  • モカ(エチオピア、イエメン)
  • キリマンジャロ(タンザニア)
  • ブルーマウンテン(ジャマイカ)
  • コナ(アメリカ・ハワイ島)
  • グアテマラ(グアテマラ)
  • ブラジル(ブラジル)
  • コロンビア(コロンビア)
  • マンデリン(インドネシア)
  • トラジャ(インドネシア)

これらの名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
次の項目では、それぞれの銘柄が持つ具体的な風味の特徴について、さらに詳しく見ていきます。

銘柄ごとの特徴を知ろう

銘柄ごとの特徴を知ろう
Coffee Mag イメージ

前述の通り、コーヒー豆は銘柄によって驚くほど多様な個性を持っています。
ここでは、代表的な銘柄の風味の特徴を、より具体的に解説します。
自分の好みが「酸味寄り」なのか「苦味寄り」なのかを考えながら読み進めると、理想の一杯に近づけるかもしれません。

スクロールできます
銘柄名主な生産国酸味苦味コク香り特徴
モカエチオピア、イエメン★★★★★★★☆☆☆★★★☆☆フルーティー、華やか“モカフレーバー”と呼ばれる独特の甘くフルーティーな香りが最大の特徴。ワインにも似た芳醇な酸味を持つ。
キリマンジャロタンザニア★★★★★★★★☆☆★★★★☆甘く力強い“野性的”と評されるシャープで力強い酸味と、豊かなコクが特徴。すっきりとした後味も魅力。
ブルーマウンテンジャマイカ★★★★☆★★★☆☆★★★★☆気品高い、調和酸味、甘味、苦味、コクの全てが突出せず、完璧な調和を保っている。”コーヒーの王様”と称される。
コナアメリカ(ハワイ)★★★★☆★★☆☆☆★★★☆☆甘く爽やか明るく爽やかな酸味と、ほのかな甘い香りが特徴。後味がクリーンで飲みやすい。世界三大コーヒーの一つ。
グアテマラグアテマラ★★★★☆★★★☆☆★★★★☆フローラル、スパイシー花のような甘い香りと、果実を思わせる華やかな酸味、そしてしっかりとしたコクが感じられる。
ブラジルブラジル★★★☆☆★★★☆☆★★★☆☆ナッツ、マイルド酸味と苦味のバランスが良く、ナッツのような香ばしさとマイルドな口当たり。ブレンドのベースとしても多用される。
コロンビアコロンビア★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆甘く重厚マイルドでありながら、しっかりとしたコクと甘みを持つ。バランスの取れた味わいは、”コーヒーの基本”とも言われる。
マンデリンインドネシア★☆☆☆☆★★★★★★★★★★ハーブ、スパイシー酸味は非常に穏やかで、重厚なコクと上質な苦味が際立つ。ハーブやシナモンのような独特の風味が特徴。

この表はあくまで一般的な傾向です。同じ銘柄でも、農園や焙煎度合いによって風味は大きく変化します。
ぜひ、様々な銘柄を試してみて、その奥深い世界を楽しんでください。

コーヒー豆のランクはどう決まる?

コーヒー豆のランクはどう決まる?
Coffee Mag イメージ

コーヒー豆のパッケージに「No.2」や「G1」、「スプレモ」といった表記を見たことがあるかもしれません。
これらは、コーヒー豆の品質を示す「格付け」や「ランク」です。
ランク付けの基準は生産国によって異なり、主に3つの方法で決められています。

1. 欠点豆(ディフェクト)の数

最も一般的な格付け方法が、規定量(例:300g)の生豆の中に含まれる欠点豆(虫食い豆、未熟豆、カビ豆など)や異物の数に基づきランクを決定する方法です。
欠点豆が少ないほど、風味の均一性が高く、クリーンな味わいになるため、ランクが高くなります。
例えば、ブラジルでは欠点豆の数に応じて「No.2」から「No.8」まで格付けされ、No.2が最高ランクとなります。
エチオピアでは「G1(グレード1)」から「G5」まであり、G1が最高品質です。

2. 豆の大きさ(スクリーンサイズ)

コロンビアやタンザニアなどでは、豆の大きさ(スクリーンサイズ)を基準に格付けを行っています。
スクリーンと呼ばれる穴の開いたふるいに豆を通し、その大きさで選別します。
一般的に、同じ品種であれば、豆が大きい方が養分をしっかり蓄えており、風味が豊かであるとされるため、ランクが高くなります。
コロンビアでは、スクリーン17(約6.75mm)以上の豆を「スプレモ」、スクリーン14〜16の豆を「エキセルソ」と格付けしています。

3. 栽培地の標高

メキシコやグアテマラなど、一部の中米諸国では、コーヒーが栽培された土地の標高を格付けの基準にしています。
標高が高い場所は、昼夜の寒暖差が大きく、コーヒーチェリーがゆっくりと成熟します。
これにより、糖分や風味成分が豆の中に凝縮され、硬く引き締まった高品質な豆が育つと考えられています。
例えば、グアテマラでは標高が高い順に「SHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)」、「HB(ハード・ビーン)」と格付けされます。

これらの格付けは、あくまでコーヒーの物理的な品質基準の一つです。
近年では、これらの基準に加えて、実際にカップにした際の「風味」を評価する「スペシャルティコーヒー」という考え方が主流になっています。

好みで選ぶ!様々なコーヒー豆の種類

好みで選ぶ!様々なコーヒー豆の種類
Coffee Mag イメージ
  • 日本で人気のコーヒー豆を紹介
  • コーヒー豆のおすすめ品種は?
  • 日本人が好きなコーヒー豆は?
  • グアテマラとキリマンジャロの違いは何ですか?
  • まとめ:自分好みのコーヒー豆の種類を見つけよう

日本で人気のコーヒー豆を紹介

日本で人気のコーヒー豆を紹介
Coffee Mag イメージ

日本では、特定の銘柄に人気が集中するというよりは、多様なコーヒー豆がそれぞれの魅力で愛されています。
その中でも、特に人気が高く、多くの人々に親しまれている銘柄をいくつか挙げることができます。

まず、ブレンドコーヒーのベースとして広く使われる「ブラジル」と「コロンビア」は、そのバランスの取れたマイルドな味わいから、常に高い人気を誇ります。
クセが少なく飲みやすいため、日常的にコーヒーを楽しむ多くの人々にとって定番の味と言えるでしょう。

また、独特の個性を持つ銘柄も根強い人気があります。
「モカ」のフルーティーな香りと酸味は、他の豆にはない華やかさがあり、多くのファンを魅了しています。
同様に、「キリマンジャロ」の力強い酸味とコクも、そのキレのある味わいを好む人々に支持され続けています。

少しリッチな味わいを求める際には、「マンデリン」の重厚なコクと上質な苦味が選ばれることが多いです。
ミルクとの相性も抜群で、カフェオレなどで楽しむ人も少なくありません。

そして、贈答品や特別な日のコーヒーとして不動の人気を誇るのが「ブルーマウンテン」です。
高価ではありますが、その調和の取れた完璧な味わいは、多くのコーヒー愛好家にとって憧れの存在となっています。
これらの銘柄は、日本のコーヒー文化の中で長年にわたり愛され続けている、まさに定番の顔ぶれです。

コーヒー豆のおすすめ品種は?

コーヒー豆のおすすめ品種は?
Coffee Mag イメージ

「どのコーヒー豆を選べばいいかわからない」という方のために、好みのタイプ別にいくつかおすすめの品種(銘柄)を提案します。
これをヒントに、あなたのコーヒー探しの第一歩を踏み出してみてください。

初めての方・バランス重視の方へ

まずはコーヒーの基本となる味わいを試してみたいという方には、ブラジルコロンビアが最適です。
これらの豆は、酸味、苦味、甘味のバランスが非常に良く、突出したクセがありません。
マイルドで飲みやすいため、自分の好みの基準を作るのに役立ちます。
多くのブレンドコーヒーのベースにもなっていることからも、その安定した美味しさがうかがえます。

華やかな酸味を楽しみたい方へ

コーヒーの果実感を存分に味わいたい方には、モカキリマンジャログアテマラがおすすめです。

  • モカは、ベリー系のフルーツを思わせる甘く華やかな香りと酸味が特徴です。
  • キリマンジャロは、柑橘類のようなシャープで力強い酸味を楽しめます。
  • グアテマラは、花のような香りと共に、リンゴやオレンジのような明るい酸味を感じさせてくれます。
    これらの豆は、浅煎りから中煎りで淹れると、その魅力が一層引き立ちます。

しっかりとした苦味とコクが好きな方へ

どっしりとした飲みごたえや、香ばしい苦味を好む方には、マンデリントラジャといったインドネシア産の豆がぴったりです。

  • マンデリンは、酸味が少なく、大地を思わせるような重厚なコクと、心地よいビターな味わいが特徴です。
  • トラジャも同様に、濃厚なコクと深い苦味を持ち、力強い味わいが楽しめます。
    深煎りにすることで、豆の持つ油分が引き出され、より一層コク深い味わいになります。
    ミルクや砂糖との相性も抜群です。

日本人が好きなコーヒー豆は?

日本人が好きなコーヒー豆は?
Coffee Mag イメージ

日本人がどのようなコーヒー豆を好むかについては、一概には言えませんが、いくつかの傾向が見られます。
全体的には、突出した個性を持つものよりも、全体のバランスが取れた調和のとれた味わいを好む人が多いと考えられます。

この背景には、日本の喫茶店文化が深く関係していると言えます。
古くから日本の喫茶店では、店主が独自の哲学で豆を配合する「ブレンドコーヒー」がメニューの中心でした。
様々な豆を組み合わせることで、酸味や苦味の角を取り、誰もが飲みやすいマイルドでコクのある味わいを生み出す。
このブレンド文化に長年親しんできたことで、バランスの取れた味わいが日本人の味覚のスタンダードの一つになったと推測されます。

そのため、単品の豆(ストレートコーヒー)を選ぶ際にも、ブラジルやコロンビアといった、味わいのバランスが良い銘柄が広く受け入れられています。

一方で、スペシャルティコーヒーの普及に伴い、味の好みは多様化しています。
モカやエチオピア産のコーヒーが持つ果実のような華やかな酸味や、ゲイシャ種のような圧倒的な香りを積極的に楽しむ愛好家も増えています。

要するに、伝統的にバランスの取れたマイルドな味わいが好まれる一方で、近年ではコーヒーの個性を楽しむ文化も成熟し、人々の好みはより多様で豊かなものになっていると言えるでしょう。

グアテマラとキリマンジャロの違いは何ですか?

グアテマラとキリマンジャロの違いは何ですか?
Coffee Mag イメージ

グアテマラとキリマンジャロは、どちらも上質な酸味を持つことで知られる人気のコーヒー豆ですが、その風味の質には明確な違いがあります。
この二つの銘柄の違いを理解することは、酸味のあるコーヒーを選ぶ際の重要な指標となります。

項目グアテマラキリマンジャロ
主な産地グアテマラ共和国タンザニア連合共和国
香りの印象フローラル、スパイシー、甘い香り甘く力強い、時にスパイシー
酸味の質果実のような明るく華やかな酸味シャープで輪郭のはっきりした力強い酸味
コク豊かでしっかりしている豊かで飲みごたえがある
風味の表現“華やか”、”エレガント”、”複雑”“野性的”、”キレがある”、”パワフル”
後味甘い余韻が長く続くクリーンですっきりしている

グアテテマラの特徴

グアテマラのコーヒーは、しばしば「華やか」や「エレガント」と表現されます。
その酸味は、リンゴやオレンジといった果実を思わせる、明るくジューシーな質感が特徴です。
ただ酸っぱいだけでなく、花のような甘い香りとチョコレートを思わせるコクがその酸味を支えており、非常に複雑で奥行きのある味わいを生み出しています。
後味に甘い余韻が長く続くのも魅力の一つです。

キリマンジャロの特徴

一方、キリマンジャロのコーヒーは「野性的」や「パワフル」という言葉で形容されることが多いです。
その酸味は、柑橘類の皮のような、シャープで輪郭のはっきりした力強さが特徴です。
グアテマラの酸味が「面」で広がるイメージなら、キリマンジャロは「線」のような鋭さを持っています。
そのキレのある酸味としっかりとしたコクが一体となり、すっきりとした爽快な後味をもたらします。

簡単に言えば、同じ酸味系でも、複雑で甘い余韻を楽しむならグアテマラ、シャープでキレのある爽快感を楽しむならキリマンジャロ、という選択が考えられます。

まとめ:自分好みのコーヒー豆の種類を見つけよう

グアテマラとキリマンジャロの違いは何ですか?
Coffee Mag イメージ

この記事では、奥深いコーヒー豆の世界について、様々な角度から解説してきました。
最後に、自分好みのコーヒー豆を見つけるための重要なポイントをまとめます。

  • コーヒーの品種は主にアラビカ、ロブスタ、リベリカの三種類
  • スペシャルティコーヒーのほとんどは風味豊かなアラビカ種
  • ロブスタ種は苦味が強くカフェインが豊富でインスタントなどに使われる
  • 産地は中南米、アフリカ、アジアの3エリアに大別される
  • 中南米産はバランスが良くマイルドな味わいの傾向
  • アフリカ産はフルーティーで華やかな酸味が特徴的
  • アジア産は重厚なコクとアーシーな風味を持つものが多い
  • 銘柄の名前は生産国や地域の地名に由来することが多い
  • モカは独特のフルーティーな香りと甘酸っぱさが魅力
  • キリマンジャロはシャープで力強い酸味とコクが特徴
  • ブルーマウンテンは全ての味の要素が調和した完璧なバランス
  • ブラジルやコロンビアはバランスが良く初心者にもおすすめ
  • マンデリンは酸味が少なく重厚なコクと苦味を楽しめる
  • 豆のランクは欠点豆の数や豆の大きさ、栽培地の標高で決まる
  • 自分に合った豆を探すにはまず酸味と苦味のどちらが好みかを知ることが鍵
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次